記録紙を読む前に

フィクション 以下の人物、施設、日付、記録は創作です。実在の場所を訪れる理由や、誰かを観察する方法を提供しません。

怪談は、現実の被害や不安を面白がるためではなく、曖昧なものを曖昧なまま保存する文学形式として扱います。読んで不快になった場合は、画面を閉じてください。

ARCHIVE 13

七番目の踊り場

段数を数えていた人が、到着した後も「七番目」だけを思い出せない。図面には踊り場が三つしかない。

分類: 記憶の空白実在性: なし
ARCHIVE 14

手すりの返事

手すりに触れたときだけ、案内放送の最後の一音が遅れて聞こえる。録音には何も残らない。

分類: 音の錯誤実在性: なし
ARCHIVE 15

余白の30度

研究報告書の斜線が、ページをめくるたび少しだけ角度を変える。測ると、いつも印刷の誤差だった。

分類: 印刷物の怪実在性: なし

資料室の索引

怪談に登場する「段」「手すり」「30度」は、現実の設備情報をそれらしく見せるための出典ではありません。機械の説明は構造ページ、架空語の説明は用語資料室、史実の確認は年表で行います。